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【FPが教える資産形成】Vol.5

世界最大級の投資家「GPIF」のカンニングペーパー:4つの資産の黄金比

vol.4では、ノーベル財団の歴史から「元本保証の罠」と「株式投資への大転換」についてお話ししました。守るためにこそ、攻めの資産(株式)が必要である――。この本質をご理解いただけたかと思います。

とはいえ、「じゃあ、具体的にどんなバランスで投資すればいいの?」と迷ってしまいますよね。

自分一人でウンウン唸って悩む必要はありません。実は、私たち日本人に最も身近で、世界最大級の資産を動かしている「投資の超プロ」が、すでに完璧な答え(カンニングペーパー)を公開してくれているからです。

そのプロの正体とは、私たちの年金を運用している「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」です。今回は、彼らが実践する「負けないための黄金比」を盗み見して、私たちの資産形成にそのまま生かす方法を伝授します。

1. 「世界最大級のクジラ」 GPIFの実力を知る

「え?国の年金運用って、なんだか怪しいし損してそう…」

そう思ったあなた、完全に誤解です!メディアは損が出た時だけ「年金数兆円の赤字!」とセンセーショナルに報じますが、実態は全く異なります。

GPIFが管理・運用している資産は、なんと約200兆円以上。市場を大きく動かすその規模から、海外の投資家からは「クジラ」と恐れられる世界最大級の機関投資家です。そして、その運用成績は目を見張るものがあります。

🏆 GPIFの運用実績(2001年度〜)

運用資産をほぼ倍に増やしている

累積収益額:+100兆円以上

インフレ率を大きく上回る安定感

平均年利:約3%〜4%

リーマンショックやコロナショックなど、世界を揺るがす大暴落を何度も経験しながら、彼らは着実に私たちの年金を増やし続けています。これほど頼りになるカンニングペーパーを、真似しない手はありません。

2. プロが導き出した「4つの資産の黄金比」

世界中の天才金融エリートが集まるGPIFが、気が遠くなるほどのシミュレーションを重ねて、2020年に導き出した最新の基本ポートフォリオ(資産配分)がこちらです。

非常にシンプルなので、一瞬で覚えられます。

25%

① 国内債券

安全性が高く、大暴落時の「クッション」になる

25%

② 外国債券

日本より高い金利を狙いつつ、為替利益も狙う

25%

③ 国内株式

日本経済の成長と、インフレに対抗する「エンジン」

25%

④ 外国株式

世界(主に米国など)の成長を取り込む「ターボエンジン」

驚くほど綺麗に「4等分(各25%)」されていますよね。これを投資の世界では「基本ポートフォリオ」と呼びます。

  • 縦軸で分けると「国内:外国 = 50%:50%」
  • 横軸で分けると「債券(守り):株式(攻め) = 50%:50%」

これこそが、世界一のクジラが行き着いた「リスクを最小限に抑えつつ、インフレに負けないリターンを確実に得るための黄金比」なのです。

3. なぜ「4等分」が最強なのか?

この配分の美しさは、「どの時代、どんな景気になっても、4つのうちのどれかが必ず機能する」という全天候型のディフェンス力にあります。

📉 世界的な大恐慌が起きたら?

株式(③④)は大ダメージを受けますが、安全資産である債券(①②)が価格を維持し、資産全体の崖崩れを防ぎます。

💸 強烈なインフレや円安が襲ってきたら?

現金や国内債券(①)の価値は目減りしますが、外国株式(④)や外国債券(②)が爆発的に値上がりし、円安のダメージを帳消しにします。

未来の経済がどうなるかは、誰にも予測できません。だからこそ、「予測することを諦め、どう転んでも致命傷を負わないように最初から全部に分けておく」。これぞ、考え抜いた大人の投資戦略です。

今回のまとめ

  • 私たちの年金を預かる「GPIF」は、通算100兆円以上を稼ぎ出した世界最強クラスの投資家。
  • 彼らの戦略は「国内・外国株・債券」を25%ずつ持つ、究極の全天候型4分割。
  • 個人でも、4つの投資信託を均等に買うだけで、プロの知恵を100%丸コピできる。

「よし!最強の配分(カンニングペーパー)は手に入れたぞ!」

そうなると、次に気になるのは「じゃあ、それをどの『箱』に入れて運用すれば一番お得なの?」という実務の話です。

次回予告(vol.6)

いよいよ【実践編】に突入します!
国が用意してくれた最強の非課税制度、
「新NISA」の完全攻略へと進みましょう。
制度の複雑な仕組みをスッキリ整理して、「これだけ知っておけば迷わない」というエッセンスをお届けします!

※本記事に掲載しているGPIFの運用実績(累積収益額、平均年利など)および基本ポートフォリオの比率は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が公表しているデータ(2020年策定の基本ポートフォリオ等)に基づき作成しています。投資には元本割れのリスクが伴います。実際の投資判断はご自身のリスク許容度に合わせて行ってください。