CONTENTS コンテンツ

18歳から狙われる?成年年齢引き下げで急増するトラブルと「3つの弱点」

2022年4月に成年年齢が20歳から18歳に引き下げられて以降、若年層を取り巻く契約トラブルが社会問題となっています。

「自分はしっかりしているから大丈夫」と思っていても、悪質な業者は巧妙な手口で近づいてきます。

今回は、国民生活センターの最新データと、なぜ若者がターゲットにされやすいのかという背景を掘り下げて解説します。

1. データで見る「18歳・19歳」の消費者トラブル

国民生活センターの発表によると、2024年度の18歳・19歳の消費生活相談件数は8,962件に上りました。

特に目立つのが以下の2つのジャンルです。

  • 「金(かね)」のトラブル: 副業、情報商材、マルチ商法など
  • 「美(び)」のトラブル: 脱毛エステ、美容医療など

成人になりたてのタイミングで、経済的な欲望や外見のコンプレックスにつけ込む相談が多く寄せられています。

2. なぜ若年層は狙われるのか? 3つの背景

「大人になったばかり」の若者が被害にあいやすいのには、明確な理由があります。FPとして知っておいてほしいのは、以下の3つのポイントです。

① 「未成年者取消権」という盾がなくなる

これが最大の理由です。

未成年のうちは、親の同意なく結んだ契約を取り消せる法律上の特権(未成年者取消権)に守られていました。しかし、18歳で成人となると、この権利は使えなくなります。

悪質な業者はこの制度変更を熟知しており、「一度契約させれば取り消せない」ことを見越して、法的な知識に乏しい若者を狙い撃ちにするのです。

② 契約知識と社会経験の不足

若年層は、高額な契約やクレジット契約の仕組みに触れた経験が圧倒的に不足しています。

「契約書」の重みや、リボ払いや分割払いの金利手数料の怖さ、解約条件の複雑さを十分に理解しないまま、その場の雰囲気でサインしてしまうケースが後を絶ちません。

③ SNSにはびこる巧妙な罠

今の若者はSNSで情報収集を行うのが当たり前です。

しかし、SNS上には「手軽に稼ぎたい」「キラキラした生活を見せたい」といった願望につけ込む怪しい広告が溢れています。日常的にこうした情報に触れることで警戒心が薄れ、「自分も簡単に成功できるかも」と錯覚させられてしまうのです。

3. 具体的にどんな手口がある? 3つの事例

上記の背景を踏まえ、実際に若者が巻き込まれているトラブル事例を見てみましょう。

1. 副業・情報商材トラブル

「1日10分の作業で〇万円」「簡単に儲かる」といったSNS広告を見て登録。その後、「稼ぐためのサポート費」として高額なプランを契約させられる事例です。「すぐに元が取れる」と説得され、借金を背負うケースも多発しています。

2. 美容医療・エステトラブル

「初回お試し」で来店したところ、「今日契約すれば大幅割引」と長時間勧誘され、断りきれずに契約。「月々の支払いは安い」と説明されても、数年間の分割払いで総額は高額になるケースがあります。

3. 定期購入トラブル

「初回無料」「お試し500円」の広告につられて注文したところ、実は「〇回以上の継続購入」が条件の定期コースだったという事例。2回目に高額な請求が届いて初めて気づくパターンです。

4. FPからのアドバイス:トラブルを防ぐために

トラブルを回避し、自分の身を守るために以下の3つを心掛けましょう。

  1. 「その場での契約」は避ける
    「今だけ」「あなただけ」と急かされても、絶対にその場でサインしてはいけません。「一度持ち帰って親や詳しい人に相談する」という勇気を持ちましょう。
  2. 契約内容と総額を確認する
    「月々〇〇円」という言葉だけでなく、「支払総額はいくらか」「解約できるのか」「違約金はあるか」を必ず確認する癖をつけましょう。
  3. 困ったらすぐに「188」へ
    もし契約してしまっても、クーリング・オフができる場合があります。一人で悩まず、消費者ホットライン「188(いやや)」へすぐに相談してください。

お金の知識で自分を守ろう

成年年齢の引き下げは、自由と同時に「責任」も発生することを意味します。正しい金融リテラシーを身につけることが、自分自身を守る最強の武器になります。ご家族でも、ぜひこの話題について話し合ってみてください。
ご自身やご家族が契約しようとしているサービスについて、「これって大丈夫?」と少しでも不安を感じたら、契約書にサインをする前にお金の専門家である私たちFPにご相談いただき、一緒に契約内容を確認してみませんか?