「老後、自分は年金をいくらもらえるんだろう…？」
多くの方が抱えるこの疑問。日本の公的年金制度は複雑に感じられますが、仕組みを理解すれば、老後資金の計画がグッと立てやすくなります。
この記事では、日本の年金制度を「2階建ての家」に例えて、あなたの年金受給額がどのように決まるのか、平均額の目安と合わせてシンプルに解説します。
🏠 日本の年金制度は「2階建て」の家！
日本の公的年金は、役割の違う2種類の年金で構成されています。
1階：【国民年金】誰もがもらえる老後の「土台」
国民年金は、日本国内に住む20歳から60歳未満のすべての人が加入する、年金制度の「土台」です。
| 対象者 | 自営業者、学生、会社員、専業主婦(夫)など、全員 |
| 受給額の決まり方 | 保険料を納めた期間で決まる |
| 受給額の目安 | 40年間（480ヵ月）保険料を納めると、満額約83.1万円/年（2025年度） |
💡 FPからの解説：
この1階部分の年金は、現役時代の収入の多寡に関係なく、納付期間の長さだけで決まります。つまり、保険料を納め忘れた期間があると、その分だけ受給額が減ってしまう、ということです。
2階：【厚生年金】会社員・公務員に上乗せされる「柱」
厚生年金は、主に会社員や公務員が加入する、国民年金に「上乗せ」される年金です。
| 対象者 | 厚生年金適用事業所で働く会社員、公務員など |
| 受給額の決まり方 | 現役時代の「収入の額」と「加入期間」で決まる |
| 受給額の目安 | 収入が高く、加入期間が長いほど増える |
💡 FPからの解説：
2階部分の保険料は、あなたの給与や賞与に応じて決まります。そのため、現役時代に収入が高かった人ほど、老後に手厚い年金を受け取れる仕組みになっています。
💰 結局、あなたの年金はいくらもらえる？平均額の目安
「2階建て」の仕組みを踏まえて、ご自身の年金受給額がいくらになるのか、厚生労働省の統計から平均額の目安を見てみましょう。
| 対象者の種類 | 受給できる年金 | 平均受給月額の目安 |
| 自営業者・専業主婦(夫) | 国民年金 (1階のみ) | 5.7～6.2万円 |
| 会社員・公務員 | 国民年金 (1階) + 厚生年金 (2階) | 14.6～14.7万円 |
【重要なポイント】
- 会社員・公務員だった方は、1階と2階の合計で平均約14.6万円です。
- この金額はあくまで平均です。特に厚生年金は、個人の収入と加入期間によって大きく差が出ます。
💡 FPまとめ
公的年金は「国民年金（全員加入）」と「厚生年金（上乗せ）」の2階建て。
- 受給額の「土台」は、保険料を納めた期間で決まる。
- 受給額の「上乗せ」は、現役時代の収入と加入期間で決まる。
年金の見込額は老後資金の基礎です。ご自身の年金がいくらになるのかを確認することからスタートしましょう！
今回は平均額についての解説でしたが、弊社では年金定期便を元にご自身の年金見込額をシュミレーションすることも出来ます。
老後のお金に関する疑問やご質問がありましたら、弊社FPにお気軽にご相談ください！